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2018/05/23
ローストビーフは、フランスでは珍しくはない料理ですが、それでもご馳走に分類されると思います。でも、非常に美味しいのもあれば、嫌気がするほど不味いのまであり、「ローストビーフは美味しい」とは一概には言えない!


ローストビーフの美味しさは、焼き方によって決まる

まず、大事なのは焼き加減。切ったときに、中はほとんど生肉という感じが美味しいと思います。


表面はしっかり焼けていて、中はほとんど生の状態が好き。日本料理でいえば、鰹のタタキに似ているかな...。

中まで火が通ってしまっていて、食べればパサパサというのは最低だと思います。肉にはしっかり火を通さないと食べない、と言うフランス人もいます。そういう人と一緒の時には、ローストビーフは作ってもらいたくない。

下は、Wikipediaの英語ページに入っていたローストビーフの写真です。肉が赤くないので、私が写真だけ見たらローストビーフとは思わないけど...。

Sunday roast
Sunday roast typically consists of roast beef, roast potatoes, other vegetables and Yorkshire pudding.

ところで、フランスでは、ローストビーフは冷たいものを食べる以外には出会っていませんが、イギリスでは、冷たいのも温かいのも食べるのだそう。


ローストビーフの味は、肉の質によって左右されてしまう

焼き加減も大事なポイントですが、その前に、良い肉でないとローストビーフは不味いのができあがってしまうと経験したことがありました。

非常に美味しいローストビーフを作る友達がいるのですが、その人に招待された食事でメインはローストビーフにしたというので喜んだのに、いつもとは全く違っていたので驚いたのでした。不味いとは言わないけれど、お世辞にも美味しいと褒めるほどではない。

作った本人も、がっかりしている様子でした。聞いてみると、時間がなかったので、スーパーに入っている肉屋で買ったのだそう。スーパーにしては良い肉を売っていると評判があるチェーンだったので、どうして味が悪かったのか、疑問が残りました。

でも、この人は、いつもは食材選びに非常にこだわっている人なのです。つまりは、料理の出来栄えは、食材によるという鉄則でしょうね。


ローストビーフに適した牛肉は、どの部位を選ぶ?

フランスでローストビーフの材料を手に入れるのは簡単です。紐で縛った牛肉の塊があって、ローストビーフであると示されているのです(フランス語ではrosbif)。

こういう風に肉屋さんは作るのだそうです↓


Le bardage et le ficellage d'un rosbif - Les conseils du boucher

紐の閉め方で調節して、肉の厚さが均一になるようにしています。何分くらい焼けば良いかは肉屋さんに聞くことができます。動画では、この肉は15分焼くと言っています。


でも、こうして売っているのははローストビーフ用だというだけで、どこの部位なのかは分からない。

最高のローストビーフを作るには、filet(ヒレ)かrumsteak(ランプ) と呼ばれる部分だと書いてありました。そう書いていたサイトでは、肉屋さんでどの部分を買うか迷う必要はなく、売っている中で一番高い肉を選べば良いのだ、なんて書いてある!

とすると、「rosbif」と書いてあっても、違う部位だった、ということがあり得るわけですね。ちゃんと、肉屋にどこの部位なのか確認する必要があるわけだ。

フランス語の部位に日本語訳をカッコで入れてしまいましたが、日本とフランスでは部位の分け方が異なります(このブログでは、ここに比較図を入れています)。

日本なら、ヒレ、サーロイン、ランイチとして売っている部分でしょうか?

でも、日本の牛肉はそれでなくても脂身が多いので、サーロインだったら美味しくないのではないか、と疑問を持ってしまいます。

日本のショップでローストビーフ用として売っている肉を見てみましょう。



やはり、フランスのローストビーフ用の肉より脂身が多いようですね。

左の肉は、部位は「もも」だと書いてある。どこの部分なのか調べてみたら、牛のもも肉には4つの部位があるのだそう(情報は、こちら)。ランイチという部位も含まれていますね。

希少部位を使ったローストビーフだと明記している商品もありました。



右側の「イチボ」は、私には脂身が多すぎる。
左側の「シャトーブリアン」は、かなり美味しそう。でも、お高~い!

シャトーブリアン(chateaubriand)という部位は、下の図で赤く示しているヒレ肉のうち、中央部の部分だそうです。



ヒレ肉自体が小さいのですが(牛1頭から2本しか取れない)、その中で最も美味しい部分がシャトーブリアン。最も厚みがあり、脂身も少ないようです。


フランス風ローストビーフの作り方

ローストビーフは、焼き方に失敗すると台無しなので、私は怖くて作ったことがありません。この際、どうやって作るのかレシピを眺めてみました。幾つもバリエーションがありますが、いたって簡単そうです。

フランスのレシピ―サイトに入っていた、ローストビーフの作り方を見せる動画を入れておきます。


Recette de Rôti de boeuf inratable ! - 750 Grammes

肉に塩をまぶしてから、オリーブオイルをひいたフライパンに入れ、強火で焦げ目を付けます。

グラタン皿に肉を入れ、バターを乗せ、オリーブオイルを少しかけ、ニンニク(皮つきをつぶしたもの)とタイムをまぶし、190度~200度に温めたオーブンで焼いています。肉の厚さに応じて15分~20分焼くのだそう。途中で1回か2回、焼き汁をかける。

コショウは焼きあがってから振るように、と強調していました。

どのくらいの時間をオーブンで焼くのかがポイントですよね。他のフランスのレシピサイトでは、500グラムの肉で15分、それ以上ある場合には100グラムに付き2分追加という目安を出していました。つまり、750グラムの肉で20分の加熱。

この人が作ったローストビーフが一番好きと思っている友人に聞いてみたら、フライパンで焦げ目を付けず、あらかじめ高温で熱したオーブンに入れて焼くと言っていました。途中で焼き汁を何回かかけて、表面に焼き目を付けて、中は生なように加熱しすぎないのがポイント。何分焼くかは勘だそうです。



ローストビーフの作り方について書いたのは、なぜフランス人は、イギリス人のことを「ローストビーフ」と言うのかが気になったので、調べながら書き始めたからです。

これは、前回の記事「ジャガイモの害虫コロラドハムシ = ドイツ人 」で書いたドイツ人に対する蔑称と同様に、イギリス人を貶す呼び名なので、「できそこないのローストビーフ」と言いたいのかなと思ったのですが、そうではなさそう...。

続く



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外部リンク:
☆ Wikipedia ローストビーフ » Rosbif
Recette de rôti de boeuf au fou
Temps de cuisson du roti de boeuf au four



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