日本で市販されているバターは、甘性バター(無発酵バター)と発酵バターに分類されるらしい。
フランスでは耳にしない「発酵バター」とは何なのかを調べて書き始めたのですが、その前に、フランスでのバターの分類について書いておくことにしました。
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◆ フランスでは、バターは3種類に分ける
私がフランスでバターを買うときには、伝統的なバターが欲しいというだけで、どういう分類になっているかは気にしたことがありませんでした。
技術によってパンに塗りやすい柔らかいバターや、香りが付いたバターもありますが、日本で無発酵か発酵かを分けるような基準としてフランスにあるのは、下のような3つの分類のようです。
今日のフランスでは、は農家か少数のメーカーが作っているだけで、普通に手に入るバターはかになります。
Beurre cru クリュ | 熱処理は全くされていないクリームを使う。ただし、搾乳後に4℃で保存するのは除く。 香りもあって、味は濃厚である。 日持ちはしないので、2週間以内に食べるようにすべきである(消費期限は21日間)。 |
Beurre extra-fin エクストラ・ファン | 低温殺菌したクリームを使用するので、賞味期限は3カ月。 冷凍ないし急速冷凍した原料を使用するのは認められない。また、ミルクの集荷から72時間以内、クリーム分離後の48時間以内に攪拌作業が開始されなければならない。 |
Beurre fin ファン | 低温殺菌したクリームを使用ので、賞味期限は3カ月。 使用する生クリームは、原料の30%までは冷凍ないし急速冷凍したものが認められる。 |
バター(beurre)の原料となるクリームが、絞られたままの状態から離れていく度合、つまり、どの程度風味が薄れているかによる分類に見えます。
フランスで市販されているバターのパッケージにある表記では、牛乳がlait cru(生乳)であるか、pasteurisé(低温殺菌の処理をした)であるかは明確に分かるようです。
日本の乳及び乳製品の表示基準では、牛乳に関しては殺菌温度と時間を表記することが義務付けられているものの、バターに関しては原料についてそれほど情報を出さなくても良いように見えました。日本でも、冷凍保存したミルクでバターを作っていることもあると思うのですが、そういうのは全く分からないのではないですか?
◆ 生乳(せいにゅう)
フランスでは、加熱などによって殺菌をされていないミルクは、lait cru(レ・クリュ)と言います。
バターも、無殺菌クリームから作っていれば、やはり「クリュ」を付けて、beurre cruと呼びます。
この場合の「クリュ」というのは、加工していない、「生(なま)」だという意味で、英語ではraw。
「刺身」と言いたいときも、生魚ということで「クリュ」を使えます。
無殺菌牛乳を市販するときには、右に入れた写真のように、黄色が目立つ色でクリュであることを表示することがフランスでは義務付けられているのだそうです。
私が朝市で直売農家からレ・クリュを買うときは、農家の人が朝に絞ってきたミルクが入ったタンクから、持ち込んだ入れ物に入れてもらっているので、黄色の目印などというのは気がついていませんでした。
でも、そうなっているらしい...:
☆「lait cru」をキーワードにして画像検索
「レ・クリュ」を日本語にしたら、「生乳(せいにゅう)」ですよね。ところが、これはフランスでいう「レ・クリュ」とイコールではない。
日本の乳製品の表示には、「生乳だけで作りました」とか「生乳100%使用」などと書いてあるものが目立ちます。
例えば、バターには「生乳100%」と書いてあります。でも、無添加の牛乳だというだけのこと。普通は、殺菌をした牛乳を使っているので、フランスでいう「beurre cru(クリュのバター)」ではないのです。
「牛乳 100%」と言ってくれたら分かりやすいのに、なぜ「生乳」という言葉を使うのだろう?...
「生乳」という日本語は、2通りの読み方があるようです:
- せいにゅう: 絞ったままで殺菌されていないもの。
- なまちち: 絞りたての新しい乳。
メーカーによれば、「生ビール」のように「なま」と読ませることで、新鮮なおいしさをアピールできると考えたからなのだそう。
紛らわしいですが、「生乳100%」と言っても、フランスのように加熱処理などがされていないミルク(レ・クリュ)で作っていることを示すわけではないのだから、どうでも良いのでしょうね。
直売をしている酪農家の商品の写真があったので眺めてみました。こちらは殺菌したミルクしか売っていないので、仕方がないときに買ったことがあるだけなのですが。
「Lais frais(フレッシュ牛乳)」と大きく書いてある。「lait cru(無殺菌牛乳)」ではないので、ボトルに黄色は使っていませんね。お隣に黄色いシールがありますが、こちらは一緒に売っているフロマージュ・ブランの値段を書いているだけです。
フレッシュ牛乳という文字の下には、「entier pasteurisé」とあり、低温殺菌した全乳だということを示しています。entierは絞ったままのミルクなので、demi-écrémé(低脂肪乳)、lait écrémé(脱脂乳、スキムミルク)より脂肪率が高い。
としてら、日本でバターなどに「生乳100%」と表記するのは、「全乳100%」としても良いのではないかと思うのだけれどな...。
ところで、フランスの表記で、ただ「lait(ミルク)」と書いてあるときは、牛の乳であるという意味なのだと学びました。チーズの原料としてよく使われるヤギやヒツジのミルクもあるわけですが、こちらは何のミルクであるかを明確に表示するとのこと。
◆ 熱処理で殺菌した牛乳
今では、牛乳は加熱殺菌をしたものが主流なのです。フランスの業界サイト(全国酪農経済センター CNIEL)に書かれているバターの製法では、72℃で15秒間との加熱殺菌をするのが一般的だと書いてありました。
日本で作られるバターに使うクリームの殺菌はどうしているのかを調べたら、日本乳業協会のサイトには、こう書いてありました:
日本でのクリームはかなり加熱して乳酸菌を殺してしまっている感じがします。では、日本での牛乳の加熱殺菌はどうなっているのだろう?
食品衛生法の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」規定(牛乳の殺菌方法):
日本での牛乳の殺菌方法を、その温度と時間によって分類すると、次の3つに大別されるのだそうです:
低温殺菌法 (LTLT) | 温度63 ~ 65℃で30 分間加熱殺菌する方法。 ほとんどの病原菌は死滅するが、その他の細菌は、菌の耐熱性の程度により、菌数は変動する。 | ||
高温短時間殺菌法 (HTST) | 温度72 ~ 75℃で15 秒間加熱殺菌する方法。 より合理的な熱交換処理により、時間短縮による作業効率の向上が可能となる。 | ||
超高温瞬間殺菌 (UHT) | 120 ~ 130℃の超高温で1 ~ 3 秒、瞬間的に加熱して殺菌する方法。 日本の牛乳の9 割以上がこの方法で殺菌されている。 | ||
超高温瞬間殺菌が主流なわけですが、日本でも低温殺菌ミルクというのに人気が出てきているようでした。
右に入れた低温殺菌牛乳は、65℃で30分間殺菌しているのだそう。
タカナシ低温殺菌牛乳の場合は、66℃で30分間殺菌と書いてありました。
30分も加熱していたら、風味がみな無くなりそうな気がしますが、どうなのだろう?...
◆ 殺菌処理されていない牛乳は風味が強い
日本では「生乳」という言葉で熱処理などはしていない天然ものだということは表せないので、「無殺菌」の牛乳とかバターとか言うしかないようです。でも、そう言われたら黴菌が入っているようなマイナスイメージが全面に出てきてしまうではないですか?!
加熱処理しないとバクテリアが入っているという認識を植え付けたのは、大量生産する大手メーカーの仕業だという批判もフランスではあります。
実際には、ほんの少し雑菌が入ったミルクを飲んでいた方がアトピーなどの病気にはならなくて健康な体が維持されるという科学的な証明もでてきたのだそう。
私は「健康に良い」と言われると、とたんに食欲がなくなってしまうので、無殺菌牛乳が健康に良いというのは無視。
でも、加熱処理などはされていないものの方が美味しいというのには歴然とした差があると感じています。
生きた乳酸菌が含まれている、ということから来る違いなのでしょうか。
夏にはアイスクリームをたくさん作るのですが、朝市で絞りたての無殺菌生乳を買えなかったときは作りません。同じレシピで作っても、全く味気ないものができてしまうので、手間をかける張り合いがないからです。
ただし、ミルクを買ったら、3日以内には使い切ることにしているので、買ってきた2リットルのミルクをどうやって加工するかでスケジュールを立てる必要があります。
生乳が冷蔵庫に入っているのに食事に呼ばれたり、旅行したりしなければならなくなった時には1日が消えるので困る...。どうせ1リットル100円くらいで買ったのだから捨てろと言われるのですが、美味しいものを捨てるのは嫌いなのです...。
フランスでレ・クリュ(生乳)が問題になるのは、伝統的なチーズです。
我がブルゴーニュ地方でも、臭いがきついチーズの代表にもされるAOC/AOP エポワスは生乳で伝統的に作られtいたのですが、ある時から殺菌されたミルクで作られるようになりました。ごく短時間で処理するのだから味は変わらないと言われましたが、微妙には違います。
このチーズが大好物だった私の猫は、低温殺菌されたチーズを初めて出されたとき、鼻をクンクンさせてから、フン! という感じで立ち去ったのでした。
人間だと、口に入れて違いが少し分かる程度なのですが、匂いを嗅いだだけで分かるということは、猫の臭覚は優れているのだと感心しました。
その彼も、1週間くらいしたら諦めたのか、以前と同じように喜んで食べるようになりました。慣れるものなのですね...。
こうして、現代人も、現代猫も、味覚が衰えてゆく?
子どもたちを受け入れて農業体験させているフランスの酪農家が、絞りたてのミルクを飲ませると喜ばない子どもたちがいるので、シロップなどを入れて飲ませているのだと話していましたっけ。
フランスで高品質だとされるAOCを獲得しているチーズの中で、加熱処理などをしてはいけない牛乳を使うことが義務づけられているのは7割弱となっていました。将来は、もっと減るのかもしれない。
◆ フランスで高く評価されるのは無殺菌乳バター
1860年代、フランスの生化学者パスツールが生み出した「パスツーリゼーション(低温殺菌法)」の技術が登場してから、フランスの都市では低温殺菌をされた牛乳が出回るようになりました。無殺菌だと危険がありますので。
でも、農村では無殺菌のミルクからバターを作り続けていたようです。農水省が農家向けにバターづくりの方法を教える1930年の映像では、始めの部分では、しつこいほど清潔な乳絞りの方法を見せていました。
田舎で育った50歳以上の世代では、無殺菌クリームで作られたバターを普通に食べていたようです。そういう人たちがバターの美味しさに感激するときは、無殺菌乳で作ったバターの味を思い出すからのようです。私の友人たちも「昔懐かしいバターの味」と表現しますが、シェフたちが求めるのもそういうバターのようです。
私は昔のフランスで普通に食べられた本物のバターの味を知りませんが、バターがこの味だとすると、他のは何なのだろうと驚いたのは、フランシュ・コンテ地方地方でコンテチーズを生産している小さなミルク工房の手作りバターでした。
バターはシーズンによって色も味も変わるというので、この写真を撮ったときの日付を確認。3月半ばでした。こんなに色が薄かったかなと写真を見て思ったのですが、まだ牧場に出ていない牛たちのミルクで作っていたのですね。最もバターが美味しいのは、牧場に花も咲く春のようです。その時期に旅行してバターを買いたいと思いました。
ボルディエのバターの評判が良いと書いてきたのですが、この会社では低温殺菌のクリームを使っていました。最後の仕上げ作業で手間をかけるので濃厚な味が出てくるのだろうと思います。
無殺菌クリームから作ったバターは、農家の手作りくらいしかないと思っていたのですが、有名シェフたちのご用達バターになっているような有名なバターもあるのでした。
ベイユヴェール(Beillevaire)のバター
伝統的なバターを作るに必要なバラットと呼ぶ攪拌装置に焦点を当てたドキュメンタリー番組の中で、パリの3つ星レストラン「ル・グラン・ヴェフール」のシェフであるギー・マルタンが、加熱処理していないクリームで作るベイユヴェールのバターを絶賛していました。この会社の製造法も見れるので、別の記事で動画を入れたいと思います。
無殺菌バターの欠点は2週間くらいしか持たないことです。それなのに、このベイユヴェールのバターは日本にかなり入って来ているので驚きました。
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でも、ショップでは、賞味期限は「お届け後、4日~7日」と書いていますね。
☆ ベイユヴェールのバターを楽天市場で検索
ル・ポンクレ(Le Ponclet)のバター
加熱処理していない生乳を使ったLe Poncletというバターは、フランス、いや世界で、最も美味しいとも言われています。もちろん、バターはこれと決めている有名シェフも何人もいます。
小規模生産なので入手するのが非常に困難だそうなので、究極のバターと言ったら、これなのかもしれません。ブルターニュ地方の地元Locmélarの直売で買えば1キロ24ユーロですが、パリでは40ユーロ近くで売られているのだそう(2014年情報)。
ブルゴーニュの小さな町にある1つ星レストランで出されたことがありました。とても美味しかったので写真を撮っていたのですが、そんな貴重なバターだとは知らなかった。猫に小判...。
2年前の9月のこと。夏の牧場の草を食べていた牛のミルクで作ったバターだったからか、黄色が鮮やかです。
David Akpamagboという人が2009年から作っているバターです。お名前が変わっているのですが、母方がブルターニュの人で、父親がアフリカのベナン人民共和国の人なのだそう。名門のビジネススクールHEC経営大学院を卒業したのに、農業をする傍ら、バターを作っているという変わり種。
このバターづくりは、最も本物だと思いました。ミルクを作る牛の食べ物も含めて育てられ方でも牛を厳選しているのですが、乳牛の品種も地元原産の牛たちにしているのです。私も、乳製品の味は、まず品種で決まると思っているので賛成。
フランスで高い評価を受けている有名なバターはブルターニュ地方ばかりが出てきたのですが、フランス北部の酪農地帯はPrim'Holstein種がかなり入り込んでいるのです。これは搾乳量は多いものの、チーズなどにするには味が薄すぎると私は思っています。
ル・ポンクレのバターを紹介する動画があったので入れておきます。牛たちも登場しています。
A la découverte d'un beurre d'exception
◆ 無殺菌牛乳を作っている北海道の農場
北海道に行ったとき、殺菌をしなで市販できるミルクを生産している酪農家に連れていっていただいたことがありました。日本では、その許可をとるのが非常に大変なのだそうです。
情報を検索してみたら、この農場を紹介した記事がたくさん出てきたのですが、テレビ番組だったらしい動画も見つかりました。牛乳を殺菌する事情も分かりやすく解説されていて、とても興味深かったです。
☆ YouTube: 想いやり生乳 ⇒ 続き: 想いやり生乳2
小屋に入っている牛たちの表情がとても穏やかなのに、まず驚きました。フランスの牧場で見かける放牧牛たちと同じ。調べてみると、冬の取材だったので牛たちは牛舎に入っていたのですが、この牧場では放牧もしているようでした。建物の中といっても、外気が入ってくる開放的な環境に見えました。
実は、前回の「日本で言われる「グラスフェッド・バター」って、なに?」を書きながら、日本で牛が草を食べていることを珍重するということは、普通の牛は何を食べているのだろうかと思って動画を探して眺めていたら、ショッキングな場面を見てしまっていたのです。
日本のテレビ番組によくあるタイプで、俳優さんが北海道の酪農家を訪問。ご一行は広くて清潔な牛舎に入って「わぁ~、広くて立派♪」という反応。そこで、こちらを振り返った牛がアップで映ったのでした。
フランスでは牧場にいる牛を数え切れないほど見てきましたが、あんな表情をする牛を、私は見たことがありません!
恨みを込めた目つきなのです。しかも、同時に、諦めている寂しさもある...。
牛の目は大きくて、うるんでいて、訴えかけてくる何かがあるのです。中には、ものすごい美人もいて、見つめられるとタジタジになってしまうような牛さえいます。
動画に映っていた牛は、どうしてこんな恨めしそうな目つきをしていたのか? よく見ると、牛舎の中では牛がそれぞれのボックスに入っていて、仕切りのパイプにつけられた綱で繋がれていたのでした。
建物の中に閉じ込めておくだけでも酷なのに、歩き回れないようにさえしてしまうのでしょうか? 私が牛だったら自殺することを考えますが、牛はそういうこともできないのだろうと思って、余計に身につまされました。
余りにも表情が特異なので、その牛の顔が映った場面を切り出して加工し始めたのですが、止めました。この目つきが夢に出てきそうだし、インターネットでそんな映像を入れたらショックを与えてご迷惑をかけるだろうと思ったので。
それで、無殺菌牛乳を作っている牧場の牛たちが優しそうな目をしているのを見て、救われた思いがしました。
この無殺菌牛乳を市販できる農場では、牛たちがリラックスしていることが重要なポイントなのだと説明されていました。ストレスがない牛の乳には雑菌が少ないのだそうです。
この農場の経営者の長谷川さんが、なぜ無殺菌牛乳を作るようになったかという話しが出ていました。酪農実習をしたとき、悪い環境の中で育てられている牛たちの悲しそうな顔を見て、牛たちにとって居心地が良い環境を与える酪農を始めたいと思ったのだそうです。
そのお気持ちはよく分かります。恨めしそうな目を向けた牛を見て、牛たちも可愛そうですが、そういう牛たちを相手にしながら仕事をするのも辛いだろうなと思いましたので。心を鬼にしないとやっていけませんから...。
フランスで無殺菌クリームからバターを作っているル・ポンクレの経営者は、牧場を見ると、そこにいる牛たちがどんなミルクを出すか分かると言っていました。直売農家をよく利用する私としては、家畜の飼育者の顔を見ると、その人の生産物が美味しいかどうかが想像できると思っています。
生産者の顔を見ると、どういう風に家畜に接しているかが伝わってくるのです。家畜に対する愛情がある優しい性格を持っている人たちが生産していると、肉にしてもミルクにしても美味しい。
日本の情報を読んでいたら、酪農家の人が絞りたての乳をそのまま飲む気にはならないと言っていたという記述がありました。もしも本当の話しなのだとしたら怖い話しです。現場を見ていたら飲みたくないような汚い環境に牛たちを閉じ込めているのでしょうか?...
この「想いやり牛乳」を作っているファームを訪問したのはいつだったかな、と思ったら、ブログに書いていたので確認することができました:
☆ 日本で唯一の無殺菌牛乳 2005/11/29
十数年前のことでしたか...。ご成功なさっているようですが、相変わらず日本では生乳のままでミルクを販売できるのは、この農場だけなのかもしれません。
フランスでも加熱処理していないミルクには希少価値があるとはいえ、探せば見つかるのですけど...。
次回は、日本で人気が出ているらしい発酵バターについて考えてみます。発酵バターの定義は乳酸菌を入れることらしいのですが、私には腑に落ちないところがあるのです。
続き: 発酵バターとは乳酸菌を添加したバターだ、とは言えないのでは?
シリーズ記事 【バターの見分け方 】 その4 |
バターは無殺菌乳で作ったものを見つけるのが難しい時代になっていますが、チーズの方ではAOP/AOCで無殺菌乳を使うことが決まりになっているので、しばしば問題にされます。
この問題を扱った優れたドキュメンタリー番組があったので、動画を入れました:
★ フランスの伝統的なチーズを守ることを訴えたドキュメンタリー 2017/02/20
ブログ内リンク:
★ 目次: 乳製品(チーズ、バター、生クリーム) ⇒ フランスのバター
★ お気に入りのバターを買いに行く 2012/03/31
★ ノルマンディーの牛が見たい 2009/11/28
★ 「本物のカマンベールだぞ~!」とアピールしたパッケージ 2010/07/24
外部リンク:
【生乳 / Lait cru】
☆ Cniel: Que veut dire « lait cru »
☆ Wikipedia: Lait cru » 生乳(せいにゅう)
☆ 明治: 生乳(せいにゅう)と牛乳
☆ 66 Millions d'impatients: Du lait oui, mais cru !
☆ La Parisienne(2016年): TENDANCE. Le retour en grâce du lait cru | Allergies les vertus du lait cru
☆ Ces AOP qui ont le droit de pasteuriser ! Voici la liste
☆ YouTube: Ces fromages qu'on assassine(ドキュメンタリー)
【牛乳の殺菌】
☆日本乳業協会: 牛乳の殺菌方法
☆ Cniel: Le circuit et les différentes étapes de la fabrication du lait
☆ Wikipedia: Pasteurisation » パスチャライゼーション(低温殺菌法)
☆ Wikipédia: Thermisation » [英語] Thermization
☆ Wikipédia: Stérilisation (microbiologie) » 殺菌
☆ Wikipedia: 牛乳 ⇒ 殺菌
☆ Wikipedia: Microfiltration » [英語] Microfiltration » 精密ろ過膜
☆ Wikipedia: 低温殺菌牛乳
☆ Wikipedia: Lait UHT(ロングライフ牛乳) » 超高温加熱処理法
☆ 牧場牛乳がおいしい理由は?殺菌なぜ?市販品は水で薄めるの?
☆ ドイツ在住者のブログ: 加熱処理をしていない生の牛乳は体にいい?悪い?双方の意見をまとめてみた
【その他】
☆ Cniel: L’étiquetage du beurre
☆ Wikipedia: Lait entier (全乳)| Lait demi-écrémé | Lait écrémé(脱脂粉乳 スキムミルク )
☆ Marie Claire: Lait entier, demi-écrémé, écrémé lequel choisir
☆ Wikipedia: Fromage au lait cru
☆ Le Parisien: La nouvelle bataille du fromage 12/03/2016
☆ 中央酪農会議: 酪農家のための乳製品製造スタートガイド
☆ バターもできないホモ牛乳、「明治おいしい牛乳」
【ル・ポンクレのバター / Le Ponclet】
☆ David, l'ancien d'HEC, et la théorie du luxe appliquée au beurre
☆ Paris Match: Accord parfait - La crème du beurre
☆ David Akpamagbo, dénicheur de vaches de luxe.
☆ Quand Le Beurre Redessine Les Paysages De Bretagne
☆ 美味し過ぎるバター Le Ponclet (ル・ポンクレ)
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