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2018/02/08
フランスには「monument historique歴史的建造物)」と呼ばれる文化遺産保護の指定があります。

Logo monument historique - rouge ombré, encadré.svg観光しているときには、そのロゴマークが建物の入り口についていると見学する価値がある、と判断できます。

日本でいえば国宝とか重要文化財に匹敵するものですが、日本より保護の規制は厳しいのではないかと感じます。

このブログでも度々書きましたが、たまたま歴史的建造物に近い所に家を持っていると、景観を乱さないようにと規制されるので自由が奪われるのでやっかい。歴史的建造物に指定されている城などに住んでいる人が、その建物をきちんと修復維持しなければ、売却を強制させられます。

そんな話しを聞いているので、歴史的建造物は保護されているはずだと思うのですが、この状態で放置しておいて良いのかな、とおもってしまう建物にたまに出会うと奇妙に感じます。

フランスで歴史的建造物として指定されている建造物の数を確認したら、現在は14,100とのこと。その下の段階として、登録されている建造物も合わせると、43,600にもなっていました。日本で指定を受けている建築物の数は、国宝が225、重要文化財が2,480。フランスは数が多いので、見逃されている歴史的建造物もあるのかな...。

ついでに、歴史的建造物が多い地域は何処なのか調べてみました。色が濃いほど、歴史的建造物として指定されている件数が多い県です。

Densité de bâtiments monuments historiques hors objet mobilier par département et par 100 km2

黄色の県は、100Km2 あたり2~4しかないというのは寂しいですね。例えばコルシカ島は、自然は美しいけれど、見学する価値がある古い建築物は非常に少ないと感じましたけれど。


立派な建築物なのに、かなり状態が悪かった教会

去年のことですが、Le Mesnil Aubryという町にある教会を見学したとき、こんなに放置してしまうのかと驚きました。

16世紀に建てられた教会で、1840年という早い時期に歴史的建造物に指定されていました。


Église de la Nativité-de-la-Vierge du Mesnil-Aubry


エクアンの教会で見た黒い帯とステンドグラス 」で書いたエクアンの町に近い村にあります。エクアンの教会と同様に、アンヌ・ド・モンモランシー大元帥((1493~1567年)に関わる教会なのですが、建物としてはこちらの方がずっと立派。でも、こちらはかなり保存状態が悪いので驚きました。ほとんど修復されていないというより、放置されているという感じさえしました。

↓ 教会の外壁、窓の下にあった彫刻です。




かなり痛んでいますが、繊細な彫刻。右の部分は、葉のついたブドウの木に取り巻かれている天使とのこと。

教会の中も見事なのですが、床には雨漏りの後があったり、ハトの糞で汚れていたり...。




聖母子像は、この教会が建てられる前にあった教会のもので、14世紀に作られた石の彫像。彩色が施されていたのに、修復でなくなってしまったのだそうです。


Vierge à l'Enfant allaitante


美しいステンドグラスもありました。

下のステンドグラスは、16世紀に作られたガラスのパネルを使って、18世紀に再構成して作られたものなのだそう。



下の部分は最後の晩餐の図ですね。中央にいるイエスに抱えられて伏せているのはユダなのかな?...

その場面の上部に描かれているのは、『創世記』に登場するイサクの燔祭(はんさい)だそうです。

普段は入口が閉ざされている教会だったのですが、近くに住んでいるマダムが教会の鍵を開けて見学させてくださいました。それにしても、これだけ放置されているということは、地域に信者さんが余りいないからなのかな...。




ブログ内リンク:
★ 目次: フランス人の古民家を修復する情熱、建築技術
★ 目次: 宗教建築物に関する記事
★ 目次: フランスで感じるキリスト教文化

外部リンク
☆ Wikipédia: Église de la Nativité-de-la-Vierge du Mesnil-Aubry
☆ actu.fr: L’église du Mesnil-Aubry
☆ Ministère de la Culture: Monuments historiques
☆ Wikipedia: Monument historique (France) »  歴史的記念物 (フランス)
☆ 文化庁: 文化財指定等の件数



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コメント
この記事へのコメント
諸行無常
始まりがあれば
終わりは 必ず訪れる

形あるものは 必ず滅びる、、

お写真の教会
これは これで 趣があるかと、、、

ぼくの信仰心は ほぼ 縄文人

磐座 神籬 などには 素朴な
畏怖を覚えますけど

仏像やら キリスト像やらマリア像には
なんの感慨も湧いてこない。。。

まして 三種の神器など 屁ともおもわない と
公言して いつも 顰蹙をかっている のだ ♪

2018/02/11 | URL | たかゆき  [ 編集 ]
Re: 諸行無常
v-22 たかゆきさんへ

>始まりがあれば
>終わりは 必ず訪れる
>形あるものは 必ず滅びる、、


死は、いつかは消え去ることができるということで、誰にでも与えられている公平な「救い」だと思っているのですが、信仰心がある日本の友人は、死んだあとも生き続けるのだと言います。そんな過酷なことって、辛いですよ~!

>磐座 神籬 などには 素朴な畏怖を覚えますけど

たかゆきさんの知識の深さ、語彙の豊富さに、いつも驚いています。私はフランス語を勉強していますが、日本語だって分かっていないのだから、外国語を理解するなんて、そもそも無理なんだ! と、勇気づけられて(?!)おります。

日本について知らないというのは棚上げして、全く知らないのが歴然としているフランス文化については調べたりしています。その前に、日本について知れ、と自分に言うのではありますが。ソクラテスも言っていた。汝自身を知れ...。

いただいた単語で連想したのは、ブルゴーニュで見たドルメンでした:
https://otium.blog.fc2.com/blog-entry-266.html
2018/02/11 | URL | Otium  [ 編集 ]
毎回、拝見いたしております。
レジオンドヌール勲章、自分で勲章を買わないといけないなんてビックリでしたが、日本の方も大勢いらっしゃるんですね。
イングランドのガーター勲章は、買わなくてもいいのでしょうか・・。

Otiumさんも、素敵な経験をなさいましたね(深い意味はないです・汗)。

雨漏れする教会、残念ですね。イタミが早まりますよね、雨漏れは。
我が家も、大変な時期がありました。木造の雨漏れは、致命的です。



2018/02/11 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2018/02/11 | | -  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>イングランドのガーター勲章は、買わなくてもいいのでしょうか・・。

勲章はいただくものなのに、それを自分で買うというシステムは奇妙。フランス以外の欧米諸国ではどうなっているのか、フランスだって初めは与えていたはずだと思うので、いつからそうなったのか、と気になったのですが、調べるのは放棄しました。

>Otiumさんも、素敵な経験をなさいましたね

外国語をやるメリットは、普通に生活していたら出会えない人と親しくなったり、見えない部分が見えてくることことだと思っています。

天皇陛下とお会いするなんて、日本にいたら滅多にできないことですが、仕事の関係で外国に駐在している日本人には機会がある。いらしたときにはパーティがあるそうなので。

>木造の雨漏れは、致命的です。

そうでしょうね...。

親しくしている日本の学者さんが、「ヨーロッパの建築物と違って、日本家屋を維持するのは大変なのだ」とおっしゃるので、石造建築物だってメンテナンスしていないと朽ち果てるのだ、と言ってしまったことがあります。

でも、この教会も、雨漏りがあっても、早急には崩れてはこないでしょうから、やはり木造建築よりは堅固なのでしょうね...。
2018/02/11 | URL | Otium  [ 編集 ]
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2018/02/11 | | -  [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2018/02/12 | | -  [ 編集 ]
Re:
v-22

非公開コメントをいただいた時の設定が、コメントをいただいたということも表示されないようになっていたのに気がついたので直しました。届かなかったとご心配をかけてしまい、申し訳ありませんでした~!

とっても素敵なブログのURLを教えてくださって、どうもありがとうございます♪ コメントを書き込めないのがちょっと残念でしたけど。
2018/02/12 | URL | Otium  [ 編集 ]
ご丁寧に、ありがとうございました!
Otium さんは、ブログをお読みにならないのは存じていましたのに
、ごめんなさい。

あまりにも平凡すぎて、画像がそれほどないんです。
一昨日は、我が家で、独身の弟の還暦祝いをしたのですけれど、アップしようか?迷っているところです。

コメ欄は、ストレスになると、また髪の毛が薄くなりそうで閉じています。3年前、大きなハゲが3つほどできたので・・(汗)。

では、次回も楽しみにしています。

2018/02/12 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

こういう結婚がしたいと若い女性たちが憧れるような生活をなさっているのだろうなと想像していましたが、思い描いていた通りのお家でした。でも、ハゲができてしまったことがあったということは、ご苦労もあるのかな…。

コメ欄なしというのは正解かもしれませんね。あら探しをして憂さ晴らしするのがご趣味なのだろうと思う人たちや、右寄り思想の啓蒙活動をするのがお仕事なのだろうと推察するコメントを入れてくる方々が、かなりいらっしゃいます。

十年くらい前でしたが、私がブログに書いた記事がYahoo !ニュースで勝手に取り上げられて、1日の訪問者数が数万なんていう薄気味悪いことがあった後、案の定、それとは別の記事が2ちゃんねるなどで取り上げられてしまって、複数の人たちから刻々とコメントが入って叩かれたことがありました。あの頃はまだインターネットの恐ろしさが分かっていなかったので、バカみたいに真面目に返事していたので、恐ろしい日々を過ごしてしまいました。心配してコメントでアドバイスしてくださる方々もたくさんあったので救われましたけど。

ブログなんか、もうやめちゃおうと思ったのですが、コメントは承諾しないと公開されないFC2ブログに引っ越して続けております。文句を付けられたら記事はすぐに削除すれば良いし、右翼のPRコメントは公開しなければ良いわけなので。フォルナリーナさんたちのように、色々と教えてくださる方々があるのが、ブログを書く醍醐味だと思っているので、捨てがたいのです。

フォルナリーナの場合は、読んでいるとお優しい性格が伝わってくるので、意地悪コメントは入らないだろうと思いますけどね。でも、お家の様子も見せていらっしゃるので、やっかんで意地悪を言ってくる人がいるかもしれないな…。

他の方々のブログは読まないことにしているわけではありません。個人的な見方も見えるので、勉強にもなるし。でも、幼いお子さんの写真をアップで入れているとか、何処に住んでいるかが特定できるような書き方をしているブログを見ると、危険だな… と思ってしまう。

美しい写真を見せていただけるのも嬉しいので、更新を楽しみにしています。よろしく~♪
2018/02/12 | URL | Otium  [ 編集 ]
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